米デル・テクノロジーズは、パソコン(PC)の需要喚起を狙い、アップル製品の慣例を連想させる方法でブランド名を一新する。「XPS」や「Inspiron」といった数十年来使用してきた名称は廃止し、新世代の製品には「デル」という名称を中心としたシンプルなブランド名に統一する。デルが今週開催のテクノロジー見本市「CES」を前に6日に発表した。
Dellはここ数年でブランドの整理を行っており,2024年には企業向けPCブランド「Vostro」を,一般消費者向けPCブランドの「Inspiron」に統合していた。今回のブランド再編は,こうした動きを大きく進めたものだ。
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DellノートPCバッテリー
2025年発表の新製品から新ブランドでの登場となる予定で,既存製品がモデルチェンジを迎えるタイミングで,旧ブランドから移行するものと推測される。
また、サブブランドとして「Base」「Plus」「Premium」を導入する。これによって、例えば「Dell Plus」や「Dell Pro Max Premium」といった製品名が可能となる。
新型コロナウイルス感染症の流行初期の買い急ぎの反動で、PC販売はここ数年低迷。デルや同業のHP、レノボ・グループ(聯想集団)は、アップグレードを促すための新戦略を試している。人工知能(AI)に最適化されたシステムや、マイクロソフトの基本ソフト「ウィンドウズ10」のサポート終了が、新たな購入のきっかけになると期待されている。
これまでのブランド名は、「XPSが最上位でInspironが普及帯」ということが頭に入っていないと、どのモデルを選べばいいかわかりにくい欠点があったように思う。その点、新しいラインナップは直感的に性能や価格帯がわかるメリットはありそうだ。
会見では「なぜオリジナルな名称を選ばなかったのか不思議だ。基本的にはアップルのブランド戦略と同じではないか」との声も聞かれたが、デルの経営陣は「Pro」や「Pro Max」という名称は誰も所有していないと主張。「何万人もの顧客」を対象とした調査で今回の決定が支持されたとクラークCOOは説明した。
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