Jリーグを何年か観ていない人にとって今年の順位は驚きかもしれない。
なにしろ昨年14位だった大分トリニータが優勝争いをしており、
過去に多くのベストイレブンを輩出したジュビロ磐田がJ2降格圏内にいるのだ。
Jリーグ開幕から常に優勝を争ったヴェルディに至っては
2005年にJ2に降格しているし、今でこそ強豪の浦和レッズもJ2降格を
経験している。
どうもJリーグは盛者必衰という感じで順位の浮き沈みが激しい気がする。
しかし、海外は違う。
セリエAの強豪インテル・ミラノは、一度も下部リーグに降格したことがないし、
リーガエスパニョーラのレアル・マドリードも毎年優勝争い。
Jリーグのように強豪チームが下部リーグに降格することはめったにない。
では、なぜJリーグだけが?
原因のひとつに、営業収入が最高の浦和レッズが約79億円、
最下位のヴァンフォーレ甲府が約16億円と、
海外と比べると営業収入差が小さいことが挙げられる。
海外リーグのトップチームは400億円、下位チーム30億円程度と、
資金格差は歴然としている。
強豪チームは豊富な資金力で毎年いい選手を大量に獲得するなど、
補強に余念がない。しかし、Jリーグでは放映権料をリーグが一括管理して
分配するのでチームごとの営業収入に差がつきにくく、大型補強もしにくい。
だからチーム力が均衡し、強豪でも時には陥落するという現象が起きるのだ。
チーム力が均衡していれば白熱した試合が多くなっていいような気もするが、
日本サッカー全体のレベル向上のためには、
海外のチームにも勝てるドリームチームの存在も必要なのだ。
白熱したリーグ戦も面白いが、国際試合で日本チームが勝つのも見てみたい。
ファンのぜいたくな悩みなのかもしれない。
【R25参照】