歴史研究者の間で論争が起きている坂本龍馬の妻、お龍(りょう)(1841〜1906年)
の若いころとみられる写真について、警察庁の科学警察研究所が、
唯一本人と確認されている60歳ごろの写真と比較し、
「
同一人物の可能性がある」との鑑定結果を出した。
写真は、お龍が32歳の時(1873年)に東京の写真館で撮影したとされるもの。
幕末維新の人物を集めた写真集に掲載されており、2001年に発見された。
研究者の間では、お龍が写真撮影を嫌っていたとされることから「お龍説」を
否定する意見があり、高知県立坂本龍馬記念館が今年1月、
写真鑑定設備や技術がある科警研に依頼、2枚の写真を比較してもらった。
龍馬記念館によると、顔の輪郭や目、鼻、口など7項目に分類して鑑定。
目、鼻、口の位置や輪郭、鼻の下の長さ、下唇とあごの間の隆起などに
整合性が認められ、「
別人であることを本質的に示す根拠はない」と
結論づけられたという。
写真左・・・お龍さんと結論づけられた写真。
写真右・・・晩年のお龍さん(明治33年撮影)