ひと昔は「東の横綱ササニシキ、西の横綱コシヒカリ」とも言われていたお米の代表的品種「ササニシキ」。コシヒカリに比べさらっとした食感がお寿司のシャリとしてよく合い、お寿司屋さんといえばササニシキといった感じでした。しかし最近ほとんどその名前を聞かなくなった感があるのですがどこに行ってしまったのでしょうか。
ササニシキはもともと昭和28年に宮城県古川農業試験場で、病気に強く収量の多いお米をということで、母ハツニシキ、父ササシグレの子として誕生し、昭和38年より作付けが始まりました。寒い東北地方においても比較的病気に強いということで急拡大し、昭和60年〜平成5年まで全国第2位の作付けを占めていたほど作られていたほどです。
しかし、平成5年の冷害や倒伏等の度重なる被害や、栽培が容易なひとめぼれなどの新品種の登場により、以後徐々に作付面積を減らし、現状では第15位以下と宮城県を中心に少量作られているだけとなってしまっています。
ただあっさりとした食感と飽きのこないおいしさで、地元宮城では根強い人気を誇り、上表の第14位までコシヒカリ系であるなか、非コシヒカリ系として頑張っています。
ササニシキの味が懐かしくなったら、宮城県の農家で通販をやっているところもあるので、取り寄せて食べ比べしてみては?
■ササニシキトッドコム
■JAタウン
平成18年産水稲の全国品種別収穫量(農林水産省統計より)
ササニシキが表に登場した最終年です。
順位 | 品種 | 収穫量(t) | 割合(%) |
1 | コシヒカリ | 3,200,000 | 37.4 |
2 | ひとめぼれ | 840,700 | 9.8 |
3 | あきたこまち | 766,500 | 9.0 |
4 | ヒノヒカリ | 704,300 | 8.2 |
5 | はえぬき | 293,400 | 3.4 |
6 | キヌヒカリ | 267,500 | 3.1 |
7 | きらら397 | 263,100 | 3.1 |
8 | つがるロマン | 177,300 | 2.1 |
9 | ほしのゆめ | 173,300 | 2.0 |
10 | ななつぼし | 130,400 | 1.5 |
11 | あさひの夢 | 87,800 | 1.0 |
12 | あいちのかおり | 82,100 | 1.0 |
13 | こしいぶき | 71,600 | 0.8 |
14 | ゆめあかり | 62,800 | 0.7 |
15 | ササニシキ | 59,900 | 0.7 |