日本代表の新監督候補に、チリ代表のマルセロ・ビエルサ監督(54)が挙がっていることが分かった。
しかし、世界的名将との交渉は難航する可能性もあり、技術委員会はスペイン代表のビセンテ・デルボスケ監督、前マジョルカ監督のグレゴリオ・マンサーノ氏も候補としてリストアップしている。
デルボスケ監督は昨年8月に原委員長がスペインで会い、「次は日本でやってくれないか」と非公式にオファーを出したことがある。現在はスペインが勝ち進んでいるため進展はしていないが、日本とスペイン協会の間には太いパイプがあり、「レアルでは安定した力を出していた。問題は年齢と、本当に日本でやってくれるか」と原委員長は説明した。
また、スペインの弱小クラブ・マジョルカを今季5位に導いたマンサーノ監督も、協会関係者は「リストに入っている」と明かす。派手さはないが実力派の指揮官で育成にも定評があり、「名前はなくてもいい監督はいる」(協会関係者)と、ビッグネーム以外では有力な候補となる。
技術委員会は今後、後任監督候補の絞り込みを加速させる。「世界のサッカーの流れを見て、その中で日本が指導者を含めてどうするのか。期限があるから誰でもいいというわけではない」。原技術委員長は8月まで決定がずれ込んでも、納得がいくまで選考作業を続けるという。14年ブラジル大会で命運を託す指揮官選びに注目が集まる。
(スポニチ参照)
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マルセロ・ビエルサ(54)■
アルゼンチン出身。98年にアルゼンチン代表監督に就任し、02年W杯日韓大会は1次リーグで敗退した。U―23代表監督も兼任した04年アテネ五輪で金メダルを獲得したが、五輪後に辞任した。07年8月にチリ代表監督に就任。チームを98年フランス大会以来3大会ぶりにW杯へ出場させ、本大会で16強に導いた。
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ビセンテ・デルボスケ(59)■
スペイン出身。70〜80年代にかけてMFやDFでレアル・マドリードやスペイン代表として活躍。99〜03年に古巣Rマドリードの監督を務め、01〜02シーズンに欧州チャンピオンズリーグを制覇。08年欧州選手権後からスペイン代表の監督を務める。
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グレゴリオ・マンサーノ(53)■
スペイン出身。高校教師の24歳の時に学校のクラブチームを率いて指導者になる。
99〜00年からバリャドリードを指揮。00年以降はサンタンデル、マジョルカ、
アトレチコ・マドリードなどを率いた。バリャドリード監督時代の00年にFW城彰二を指導。06年1月にマジョルカ監督に復帰し日本代表FW大久保も指導した。