戦争映画の中でも極めてすばらしい作品が
「ライフ・イズ・ビューティフル」である。
人生は美しい−
どんなに過酷な状況でも
どんなに絶望的でも
愛する幼い息子のために、愛する妻のために
前向きに、明るく生きている主人公に胸を打たれる。
1939年。
本屋開業のためにトスカーナへやってきた
ユダヤ系イタリア人グイドは、小学校の教師ドーラと出会う。
互いに惹かれあい、結ばれた二人。
かわいい息子ジョズエにも恵まれ、幸せな日々を送っていた。
やがて戦争がはじまり
三人はナチの強制収容所へ送られてしまう。
不安がるジョズエ。
グイドは息子のために嘘をつく。
それは−この収容所での生活は「ゲーム」なのだと。
いい子にしていれば点数がもらえ、勝ったら戦車に乗れる・・・と。
戦争映画といえば
いかに愚かな行為なのかと思い知らされるような
残虐な映像、救われないラストの内容が多い中
ヒューマンドラマを中心に描く感動作となり、話題を呼び
主人公ロベルト・ベニーニはみごとアカデミー主演男優賞を獲得した。
実生活でも夫婦の、ドーラ役を演じたニコレッタ・ブラスキも
グイドを愛する妻を素敵に演じている。
しかしなんと言っても、息子ジョズエを演じた
ジョルジオ・カンタリーニの愛らしい演技に涙をそそる。
ライフ・イズ・ビューティフル(LA VITA E BELLA/LIFE IS BEAUTIFUL )
1998年 イタリア 117分
監督:ロベルト・ベニーニ
ロベルト・ベニーニ ニコレッタ・ブラスキ ジョルジオ・カンタリーニ
ジョスティーノ・デュラーノ セルジオ・ブストック マリサ・パレデス
第71回アカデミー賞
主演男優賞:ロベルト・ベニーニ
外国語映画賞
音楽賞(オリジナルドラマ)
3部門受賞