次は虫歯になるまでのメカニズムについて。
歯の表面を覆うエナメル質は、人間の身体の中で一番硬い成分。プラーク(歯垢)が歯の表面に付着し、このエナメル質を溶かすのが虫歯のはじまりなのだそう。
エアーコンプレッサー
細菌は歯に付着すると、徐々に集まってバイオフィルムという酸性の構造物を形成する。「イメージとしては、下水管の表面のぬめぬめのようなものです」と内川先生。
歯科用オイルレス エアーコンプレッサー
このバイオフィルムは、バリアを張りながらどんどん増殖して口内に虫歯菌を広げていく。こう聞くと恐ろしく感じるが、実はこのバイオフィルムは物理的な攻撃に弱い。つまり、歯ブラシでこすると簡単に破壊できるのだ。毎日の歯みがきがいかに大切かがよく分かる。
一方、破壊されずに残ったバイオフィルムは3日ほどで成熟し、食事中の炭水化物などを栄養にしながら酸化し、歯の表面を溶かしていく。これを脱灰(だっかい)と言う。
「この脱灰は口の中でしょっちゅう起こっています。でも私たちの歯が溶けてなくならないのは、唾液が溶けた成分をもとに戻してくれているからです。これを再石灰化と言います。唾液というのは自然治癒力を持つ、まさに黄金の液体なんですね」(内川先生)
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