史上最大の話題作!といえば「風と共に去りぬ」をおいて他にはない
と言っても過言ではないでしょう。
アメリカ南部の貴族的文化社会が、南北戦争により打ち砕かれようとするなか、大富豪の令嬢スカーレット・オハラが、波乱に満ちた人生を力強く生きる姿が描かれる。
この作品は莫大な時間と製作費がかかっている。
製作者デヴィッド・O・セルズニックは、この本の出版(1936年6月)
の翌月に映画化権をおさえ、3年の歳月をかけて製作した。
撮影準備に2年半、撮影に7ヶ月、編集に4ヵ月半
撮影したフィルム137,010メートル
この数字を見ただけでも、気の遠くなるような時間をかけているのがわかる。
一番の難関は、スカーレット役の女優探し。
2年4ヶ月もの間、1400人もの候補者を面接し、
90人もスクリーンテストしながら、イメージに合う人物がいなかった。
そのため、スカーレット役はキャスト未決定のまま撮影に入った。
撮影は、映画最大の見せ場“アトランタ炎上”
(この炎上シーンはキングコングのセットを実際に燃やすほどの大掛かりな撮影)
シーンからだった。
そこで、たまたま撮影を見に訪れたヴィヴィアン・リーを一目見て、
スカーレットだと直感したセルズニックは、一ヵ月後には彼女と契約を結ぶ。
こうして、史上最大の話題作の撮影は始まった−。
この映画は戦前に撮影されたにもかかわらず、
鮮やかな色彩、スケールの大きさには目を奪われる。
奇しくも、第二次世界大戦が勃発直後1939年12月15日
に南北戦争で敗戦したアトランタでの初上映となった。
風と共に去りぬ(GONE WITH THE WIND)
1939年 アメリカ 231分
製作:デヴィッド・O・セルズニック
監督:ビクター・フレミング
脚色:シドニー・ハワード
ヴィヴィアン・リー クラーク・ゲーブル レスリー・ハワード
オリヴィア・デ・ハヴィランド トーマス・ミッチェル ハティ・マクダニエル
第12回アカデミー賞
作品賞
主演女優賞 ヴィヴィアン・リー
助演女優賞 ハティ・マクダニエル
監督賞 ヴィクター・フレミング
脚色賞 シドニー・ハワード
撮影賞 作曲賞 室内装置賞 特殊効果賞
9部門受賞