
グランパスが豊富な資金力を持つ浦和と同等の条件提示をしてまで
闘莉王の獲得を進めた理由は、その実力以外に、精神面への貢献を期待したためだ。
「闘将と言われる選手で、うちに足りない部分を注入してくれると思う」と
グランパスの久米GMは、そのリーダーシップに期待する。
グランパスは以前から、苦境に陥るとチームを
鼓舞する指令塔役がいない弱点を抱えていた。
数分間のうちに連続で失点して試合を落とすとことが度々あり、
今季は中位にとどまる原因になった。
現在、チームで感情を直接的に表すのはストイコビッチ監督だけと言っていいだろう。
その点、ブラジルで育った闘莉王は闘争心を隠さない。
しかも、味方に対して年齢に関係なく問題点を指摘する。
ただ、外国出身選手特有の我の強さは、まとまりを乱す可能性もある。
闘莉王が加わると外国出身選手は6人、日本代表の主力級が3人となる。
日本版銀河系軍団になるつつあるチームを、
Jリーグ初優勝という目標に向かわせる事ができるかがピクシー監督の腕の見せどころだ!