Q.ズームレンズの「端々の画角」は画像が劣化する?
まず、「端々の画角」というとちょっと難しいので説明します。
例えば18mm〜200mmというズームレンズがあるとします。ズームする倍率は約10倍ということになりますが、「端端の画角」とは、18mm(広角側)と200(望遠側)mmの部分を指しています。
結論をいうと、一番広角側と望遠側は画質が劣るということです。一般的にズームレンズは、望遠側が暗く描写される傾向があります。これは今後のコーナーでも説明をしますが、レンズの性能表記で F3.5〜6.5とある場合があります。これはレンズの明るさを示しており、数字が大きいほど暗いということになります。ということは、望遠側ではF6.5という暗さになってしまうということです。
※一部の高価なレンズでは、F値が変化しないズームレンズもあります。
ちょっと話がそれましたが、望遠側で暗くなり画質が悪くなることは解りました。でも、明るいはずの広角側で、画質が悪くなるということはどういうことでしょう?
それは、ズームレンズの仕組みに問題があります。専門的なことは割愛しますが、1本で多くの画角をまかなうレンズの構造上、一番広角側にすると、周りまで十分な光量が行き届かず四隅が暗くなってしまうのです(写真1)。これは、本体側で補正する機種もありますが、最大広角画角から5mmでも戻して使用すると随分と効果があります。
写真1
利便性が高く便利な高倍率ズームですが、端と端の使用には注意が必要です。