酒と麻薬に溺れ、過労のために心身ともに
ボロボロになりながらも、最後まで歌うことをやめなかった
60年代アメリカを代表するロック・シンガー
ジャニス・ジョプリン“ローズ”の
27年という短い人生を描いた作品。
大スターでありながら、常に孤独なローズ。
お金も地位も名誉も持っていながら
心は常に満たされない。
いつも自由になりたいと願いながら
休業したら忘れられてしまうという不安を持ち
終わりなきスケジュールに疲れ
周りからの期待に重圧を感じ
人を愛することさえ思うようにいかない・・・
それでも、“歌う”ことは続けられた。
それは“歌う”ことが好きだから。
そしてステージを降りるとまた
“孤独”を忘れるために
酒と麻薬に溺れてしまう・・・
なんて不器用な女性なのだろうか。
もっと器用になれれば
もっと明るい未来が待っていたかもしれないのに。
しかし、だからこそあのパワフルなステージが
できたのかもしれない。
主人公ローズを演じるのは、
ホノルル出身の歌手で女優のベット・ミドラー。
彼女は初主演の本作品で
すばらしい歌唱力で魅了し
みごとゴールデン・グローブ賞を受賞している。
このベット・ミドラーの歌(ライブシーン)が圧巻。
またラストに流れる「ローズ」はいつまでも心に残る名曲。
ローズ(THE ROSE)
1979年 アメリカ 134分
監督:マーク・ライデル
ベット・ミドラー アラン・ベイツ フレデリック・フォレスト
ハリー・ディーン・スタントン バリー・プリマス デヴィッド・キース