渡辺謙とレオナルド・ディカプリオがハリウッド映画で初共演することになった。
作品名は「インセプション」(2010年公開予定)。監督はクリストファー・ノーラン。
同作はノーラン監督直筆による深層心理を掘り下げたSFスリラー。
ピーター・カルーザースという認知心理学者が提唱している“心のアーキテクチャー”の
内部を舞台にしたスリラーで、レオナルド・ディカプリオ演じるCEOタイプの実業家が主人公の物語。
「バットマン・ビギンズ」の敵役“ラーズ・アル・グール”役以来の
ノーラン監督作出演となる渡辺は、その主人公を脅迫する悪役に抜擢され、すでにワーナーとサインしたという。
渡辺にとっては7作目の米映画出演となり、東京・赤坂のアーク森ビルで
クランクインし、16、17日に撮影が行われた。
2人はクランクイン前日の15日に都内のホテルで初対面。
抱き合いながら「Nice to meet you」とあいさつし、ノーラン監督を交えた3人で談笑し親交を深めた。
ディカプリオは、渡辺が出演したハリウッド作品をすべて見ており
「俳優としての表現力が素晴らしい。ナショナル・トレジャー(国の宝)との共演は誇らしい」と感激。
「本当にジェントルマン」と印象を語り、「ラストサムライ」で見せた鬼気迫る演技との
ギャップに「役の上ではプロフェッショナルに徹する真の俳優」と絶賛した。
親日家として知られ、映画のプロモーションや旅行などでは何度か
来日したことがあるが、日本で映画の撮影を行うのは初めてという。
一方、渡辺はディカプリオを
「演技力とスター性を兼ね備え、ハリウッドで1番脂が乗っている俳優」と分析し、
共演について「撮影で何が起きるか非常に楽しみ」と期待を寄せた。
敵役を演じた「バッドマン・ビギンズ」以来、2度目の顔合わせになるノーラン監督には
「同じ監督にもう一度呼ばれることほど名誉なことはない」と感謝。
「自分の力をすべてこの映画にぶつけたい」と強い意気込みを語った。
ノーラン監督は起用理由を「スクリーン上でたぐいまれな存在感を放っていた。
(前作より)大きく、ピッタリ合う役があれば、ぜひ一緒にと考えていた」と説明。
日本でのクランクインには「興奮してる。日本文化や風景をどう料理するか研究している」と意欲を見せた。
スポニチアネックス、 eiga.com参照