すでに報道等でご存知の方も多いかと思いますが、
日本円の価値が世界的に急上昇しています。
この状況はヨーロッパ通貨に対して特に顕著に現われています。
まずヨーロッパの基幹通貨であるユーロですが、
6月頃は1ユーロが170円近い数字でした。
それが日本時間2008年10月24日午後8時現在で、
1ユーロは116円台という状況です。
50円以上も1ユーロの価値が下がるというのは、
暴落以外の何ものでもありません。
すでにヨーロッパからの旅行者には大きな影響が出ており、
秋葉原を狙って来日するヨーロッパ人も買い物を控え始めている
という情報も伝わってきています。
特にユーロ圏では、加盟国の中で物価上昇が続いており、
生活を切り詰めている人も少なくありません。
同様の状況はイギリスのスターリング・ポンドにも起きています。
この夏は1ポンドが210円前後での推移でしたが、
日本時間2008年10月24日午後8時現在で、
1ポンドが142円台という状況です。
9月下旬が195円前後で推移していたことを考えると、
わずか1ヶ月で日本円に対するポンドの価値は
4分の3にまで落ち込んだことになります。
Seaviewはバークレイズ銀行にイギリスポンドの預金を持っていますが、
すでに含み損は10万円を軽く超えるような状況になっています。
このため、時期をみて日本円からポンドへの預金をして、
損失を減らす行動(ナンピン買い)に出ることを予定しています。
もっともSeaviewの場合、この口座は投資目的ではなく、
ヨーロッパにおける決済口座として運用しているので、
日本円に戻すことは考えていません。
ヨーロッパ向けに輸出する日本企業にとっては
この円高は危機的状況といっても過言ではありません。
その一方、ヨーロッパからの輸入には有利に働きます。
長く続いたユーロ高でヨーロッパブランドは
日本で値上げを繰り返してきましたが、
ここに来て価格戦略が変わることも予想されます。
このため、ショッピング目的でヨーロッパへ行く人も
増えるのではとSeaviewはみています。
しかし、急激な為替変動は徐々に実体経済に対して
ボディブローを浴びせる格好になるので、
これからの動向に要注意なのはいうまでもないでしょう。