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イギリス生まれのパラリンピックの今後(0)

Seaview
2008年9月18日

閲覧数:8835回

北京パラリンピックが閉幕しました。
日本勢はメダル獲得数が大幅に減ってしまいましたが、
これにはちょっとした事情があります。

パラリンピックは障害者のスポーツ大会です。
スポーツと名乗る以上は、単なるリハビリの成果を示すものではなく、
競技性を重視するものになってきているのです。

しかし、日本では健常者のスポーツは文部科学省なのに対し、
障害者は厚生労働省という、所轄官庁さえ違うという現実があります。

このことは、障害者スポーツの振興に大きな影響を与えています。
実は日本での障害者スポーツの指導員は、
その多くが障害者福祉に携わる人たちであり、
リハビリの延長という意識が強く残っているため、
純粋にスポーツの経験から指導者になっている人が非常に少ないのです。

このことは、スポーツの常識が障害者スポーツに
通用しないケースを生み出しています。
その結果、競技性を重視して健常者と同様の指導体制を持つ
諸外国に遅れをとりはじめ、北京パラリンピックでの
日本のメダル数の減少につながった、という見方をすることもできます。

もうひとつ重要なのは、パラリンピックの成り立ちです。
イギリスのロンドン郊外にあるストークマンデビル病院で行われた
スポーツ競技会がパラリンピックの源流なのですが、
実はこの競技会のもともとの目的は、第2次世界大戦によって負傷して
障害者になった戦傷病者のために行ったものなのです。

このため、病気などで障害者になった人たちのための
リハビリが目的ではなかったという歴史的な経緯があることから、
競技性が重視されるひとつの理由になっているようです。

その結果、パラリンピックには知的障害や聴覚障害の選手は
出場が認められておらず、別に大会を開いている状況なのです。

国際的にも、パラリンピックは「障害者の」という意識が薄れつつあります。
このことを念頭に置かないと、日本の選手強化が遅れをとるのは必至です。

2012年、パラリンピックはその発祥の地、イギリスに戻ります。
この際「障害者への福祉」という考えよりも、
「障害者が持つ無限の可能性」という考えに切り替えて、
日本の代表選手を育成していかなければ、
世界の舞台で活躍することは難しくなるでしょう。
そして、ヨーロッパ勢や中国勢と対等に戦えるよう、
今から選手強化をする必要があるとSeaviewは考えます。

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