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ヨーロッパで起きている航空会社の破綻(0)

Seaview
2008年9月1日

閲覧数:13230回

既にニュースでご存知の方も多いと思いますが、
長い間経営危機にあったイタリアのアリタリア航空(Alitalia)が
ついに会社更生手続きに入ったという報道がありました。

アリタリアはスカイチームに加盟しており、他のメンバーである
エールフランス=KLMが救済の手を差し伸べていましたが、
アリタリア側は労働組合などが反発したこともあって拒否し、
政府も外資に渡したくなかったという事情から、
解決が先延ばしにされてきたといういきさつがあります。

アリタリアにはミラノ―ローマ間のようなドル箱路線もあるため、
事業を分割して採算の取れる部分だけを、
他社が買収という形で引き継ぐという案が有力になっています。

実はこのところ、ヨーロッパでは航空会社の破綻が相次いでいます。
新興の航空会社ばかりでなく、老舗の会社も少なくありません。
ベルギーを代表していたサベナ航空や、
スイスを代表していたスイスエアという、
日本にも乗り入れ実績のある航空会社まで、
破綻してしまっているのです。

なぜこのようなことが起きるのでしょうか。
実はヨーロッパにおける規制緩和が大きな要因です。

航空業界では、経由便で寄航する場合を除き、
原則としてその航空会社が所在する国を発着する便しか
運航できないことになっています。

しかし、域内統合を目指すEUは、
すべての加盟国をまとめて1つの国とみなす政策があります。
その結果、EU加盟国に本社を置く航空会社は、
加盟国内であれば自国を発着しない路線を、
自由に飛ばせるようになっているのです。

例えば、ライアンエアはアイルランドの会社ですが、
フランスからスウェーデンへの路線を持っている、といった感じです。

こういう状況では、従来の事業戦略では
航空路線を維持することが難しくなってきています。
このため、ライアンエアやイージージェットなどの格安航空会社が、
柔軟な思想で新規路線の開拓を行って成功を収めているのです。
(詳細は過去ネタを参照)

日本でも将来的には同様なことが起こるかもしれません。
需要が何にあるのか、供給はどうあるべきか、
違った角度から研究する必要があると思います。

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