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ベネルックスとスカンジナビア・・・どちらも国の名前ではありませんが、
ヨーロッパにおいては重要な意味を持つ地域名です。
ベネルックス(BENELUX)は、ベルギー(BELGIQUE/BELGIE)、
オランダ(NEDERLAND)、そしてルクセンブルク(LUXEMBOURG)の3ヶ国を意味します。
最初の2〜3文字を組み合わせた造語になっています。
この3ヶ国はEU統合以前から相互のつながりが強いことで知られていました。
統一通貨ユーロ導入前は、ベルギーフランとルクセンブルクフランは
全く同じ価値とされていたため、相互に使うことができるようになっていました。
このため、ベルギーフランをそのままルクセンブルクでも使えたわけで、
もちろんその逆も可能だったのです。
また、ベルギーの公用語にはフラマン語(=オランダ語)とワロン語(=フランス語)
の2つが存在するため、必然的にオランダとの交流が深まっていくことになります。
(ベルギーはこのほか少数派のドイツ語も公用語になっている)
現在でも国際的な企業はベネルックスをひとまとめにして
現地支店を1ヶ所設置するケースも見られますが、
これは3ヶ国とも国の面積が比較的狭いために、
ひとまとめにしたほうが効率的であることも考えられます。
一方、スカンジナビアは少し意味合いが異なってきます。
スカンジナビアはデンマーク、スウェーデン、ノルウェーの3ヶ国が基本です。
この3ヶ国はそれぞれに言語を持っていますが、その言葉は非常に似ています。
また、国旗も十字を使っているということで共通しており、
特にデンマークとノルウェーは、十字の色が違うだけです。
広義ではアイスランドも含まれますが、これはデンマークとの関係に由来していて、
デンマーク語とアイスランド語が似通っていることにも理由があります。
さらにフィンランドが含まれる場合がありますが、
これはスウェーデン語がフィンランドでも公用語になっているなど、
関連が少なくないからです。
例えばフィンランドを代表する文学作品のムーミンは
もともとはスウェーデン語で書かれています。
但し、フィンランド語は他のスカンジナビア諸語とは全く異なる言語です。
このような複数の国で形成される地域グループは、
ヨーロッパを理解するうえで重要ですので、
覚えておくと良いでしょう。
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