ついにバンクーバーオリンピックが開幕した。
しかし、リュージュのグルジア代表ノダル・クマリタシビリ選手(21)がコースから外れ死亡した事故は、開会式会場にも暗い影を落とした。
開会式では、オープニング前になって会場の大型スクリーンに、「この式典を亡くなったクマリタシビリ選手にささげる」というメッセージが流された。
グルジア選手団の入場は30番目。
赤いコートに身を包んだ選手団11人は、一緒に歩くはずだったチームメートに哀悼の意を示す黒い喪章を腕に付け、首には黒のマフラーを巻いた。
観衆は立ち上がって励ましの拍手を送り続けた。
これに対し、懸命に顔を上げて笑みをつくろうとする選手が。
一方、悲嘆にくれた役員が隊列の最後尾をうつむいて歩く姿が、悲しみの深さを表していた。
この悲しみを勇気にかえて、がんばれグルジア選手団!
クマリタシビリ選手もきっと見つめているはずだ!