1978年、岐阜県でマッサージ治療院を営む亀山道夫・美智子夫妻の元に、
盲導犬がやってた。その名はサーブ。”主人に仕える”と言う意味だ。
今でこそ、盲導犬のほとんどはラブラドールレトリバーだが、
かつてはシェパードも起用されていたのである。
サーブもそのシェパードだった。
サーブがきてから、道夫さんの生活は一変した。
階段や危険な大通りでも、サーブがしっかりとリードしてくれるので、
外を歩く事が怖くなくなったのだ。
道夫夫妻とって、かけがえのない息子ができたようなものだった。
しかし、悲劇は突然やってきた。
サーブが来て1年10ヶ月後の冬の朝。
その日は雪が降っていて、道夫さんはサーブと二人で、
国道156号線の道を歩いていた。
そこへ、前方から車が突っ込んできたのだ。
車はカーブを曲がりきれず、道夫さんのところに突進してきた。
しかも、この道には歩道がなく、さえぎるものは何もなかった。
だが、奇跡が起きた!
サーブは、車が突進してきた時、道夫さんをかばうために、
道夫さんを車と反対の方向に引っ張り、さらに突っ込んでくる車に向かって
体当たりすることで車の方向を変化させ、道夫さんを守ったのだ!
サーブのこの行動は、訓練されたものではない。
サーブは、自発的に道夫さんを守ったのだ。
だが、当然サーブもただではすまなかった。
サーブは左前足を切断するという大怪我を負ってしまった。
盲導犬として活動できなくなってしまったサーブは、
道夫さんと別れることになってしまった。
サーブを引き取りたいと申し出た道夫さんだが、
盲導犬協会の人人間に、老後のサーブの面倒を見るのは大変だと断られてしまう。
そしてサーブは協会に引き取られた。
しかし、このサーブの話は、感動の渦となって世界中に広がり
人々を動かしていく事になる!!
↓その後のサーブ↓
現在、サーブの銅像は名古屋の久屋大通公園エンゼルパークに設置されている。
この銅像を見かけたら思い出してほしい。
無償の愛を見せてくれた盲導犬サーブがいたことを。